
先日、地域防災拠点の訓練について話し合いがありました。
私の町内会役員就任当時(20年前)は、町内の人に避難訓練に参加していただき、集まった人たちに「炊き出し訓練」で作った食事をふるまっていました。
しかしながら、実際に2011年の東日本大震災のボランティアとして岩手県の鵜住居地区に行ったときに衝撃を受けました。
実は、鵜住居地域の避難防災訓練は、以前は高台に逃げることだったのですが、住民の高齢化によって、地域の防災センターに避難すればよいという形になり、あの3月11日に防災センターに避難した100名以上の方が津波によって亡くなったというのです。
つまり、実際の災害を想定しない訓練は、訓練のための訓練であり、本当に命を守る訓練にはなっていなかったのです。
そこで、私が自分の町内会の避難訓練を見直して、まず「炊き出し訓練」を廃止しました。
なぜなら、炊き出し訓練のために費用を出して食材を購入していたからです。
そこで役員会で私は
「実際の発災時には誰がどんな食材を用意するのか決まっているのか」
をお聞きしたら、明確な返答はなく、
「誰かが避難したときに食材を持ち寄るのではないか?」
という結論だったからです。
今、私たちの防災拠点では、町内会自治会と拠点との間で必要な情報のやり取りをする訓練にフォーカスして訓練しようということになっています。
どんな情報が必要なのか、その情報を町内会でまとめて、どのように具体的に取り組んだらよいのか。
私たちの町内会では拠点が2カ所設定されていますが、もしかしたら1カ所の方が効率が良いではないかという考えになってきています。
なぜなら、災害時に拠点別に分けた情報を2カ所とやり取りするのは効率が悪いからです。
今度、役員会でご提案してみようと思っています。
皆さんの町内会や自治会での避難防災訓練は、訓練のための訓練になってしまっていませんか?